シリーズ「透析リハ」10 -サルコペニアを知ろう編-
- 透析リハ
花の丘病院 リハビリテーション科 理学療法士 森優太
本日は、透析利用者さんが知っておくべき「サルコペニア」について紹介します。
サルコペニアとは?
サルコペニアとは、筋肉量の減少に伴って筋力や身体機能が低下している状態を指す言葉で、ギリシャ語の“サルコ(sarco)=筋肉)”と“ぺニア(penia)=喪失”を合わせた造語です。
サルコペニアを評価しよう!!
サルコペニアでは、一般的に骨格筋量、握力、歩行速度の3つをもとに診断します。
「歩くのが遅くなった(横断歩道を渡りきれない)」「手すりにつかまらないと階段を上がれない」「ペットボトルのキャップを開けにくくなった」といった場合はサルコペニアが疑われます。
サルコペ二アをチェックする「指輪っかテスト」
自分がサルコペニアである可能性を知る方法として、ふくらはぎの筋肉の太さをチェックする「指輪っかテスト」があります。ふくらはぎの一番太いところを、両手の親指と人さし指で囲みます。利き足がわからなければ、両足に行ってください。ふくらはぎに隙間ができてしまう場合は6.6倍サルコペ二アの可能性が高いとされています。
サルコペ二アの対策
サルコペニアの進行を防ぐためには運動と食事が有効であるため、サルコペニアと診断されたら運動指導と食事指導が行われ、自身で取り組むことになります。筋肉量を増やして筋力を強くするためには、レジスタンス運動やウォーキング等の有酸素運動は、サルコペニアの予防には有効です。