シリーズ「透析リハ」19 -災害時の避難所でできる運動編-
- 透析リハ
花の丘病院 リハビリテーション科 森 優太
本日は、災害時の避難所でできる運動について紹介します。
① 長期化した際の避難所での生活
ここ最近、地震に対するニュースや報道がおおくみられています。もし、ご自身の地域や自宅で震災被害にあい、避難所での生活を余儀なくされた際には、突然生活習慣が変わり、本人も気づかないうちに身体機能の低下が起き始める可能性があります。体を動かす機会が減ると心身の機能が低下する「生活不活発病」になり、筋力や体力が衰えます。
② 避難所での運動
一番簡単な運動は、日常生活と同じように、立ったり座ったりすることです。椅子から立ち座りを1日20~30回実施するだけでも足腰の筋力の維持をすることができます。立ち座りでふらつきをみとめる場合は前方に椅子のふちや、壁、手すりを把持して行うことも可能です。さらに、スクワットは椅子からの立ち座りよりも力を必要とするので、可能な方はお勧めです。
③ 体力を落とさないことが重要
震災が生じてから、避難所等で運動することは重要です。さらに、重要なこととして普段の生活から体力を落とさないことが求められています。いままでのシリーズ「透析リハ」で掲載されているような運動を定期的に継続して実施することが、震災時の貯筋につながることが期待されます。