シリーズ「透析リハ」21 -誰でもできるスポーツ、「ボッチャ」紹介編-
- 透析リハ
花の丘病院 リハビリテーション科 理学療法士 森優太
本日は、誰でもできるスポーツであるボッチャについて紹介します。
① ボッチャとは?
ボッチャとは、イタリア語で「ボール」を意味し、重度脳性麻痺者もしくは同程度の四肢重度機能障がい者のために考案されたヨーロッパ発祥のスポーツで、パラリンピックの正式種目となっています。ジャックボール(目標球)と呼ばれる白いボールに、赤・青のそれぞれ6球ずつのボールを投げたり、転がしたり、他のボールに当てたりして、いかに近づけるかを競います。
ボッチャという競技は、老若男女、障がいのあるなしにかかわらず、すべての人が一緒に、そして競い合えるスポーツです。
② ボッチャのルールの紹介
ボッチャは「どれだけボールを的に近づけることができるか」を競うシンプルなルールです。ボッチャのゲームに流れは次のようになります。
コイントスで勝ったチームが先攻か後攻かを選択します。
先攻のチームが白色のジャックボールを投げます。
先攻のチームが続けて自分のカラーボールを投げます。
後攻のチームが自分のカラーボールを投げます。
ジャックボールから遠いチームが、相手よりも近づくか、またはボールが無くなるまで投げます。
両チームが6球全て投げ終わったら審判が得点を判定します。
(1エンド終了)
前のエンドで後攻だった側が先攻となり、②〜⑦を繰り返します。
個人戦とペア戦では4エンド、チーム戦では6エンド終わったら合計得点で勝敗が決まります。
合計得点が同じだった場合、タイブレークが行われます。
③ ボッチャの効果
ボッチャ競技は障がい者スポ-ツですが、障害の有無に関わらず子供から高齢者まで誰もが一緒に安全に楽しむことができるスポーツです。効果の検証が今後求められますが、健康寿命延伸、認知症予防、サルコペニアやフレイル予防などへの効果が期待されます。